陸翼の鶺鴒共よ 作成ついてあれこれあとがき

2025/12/01

シナリオあとがき

こちらのページは「陸翼の鶺鴒共よ」の致命的ネタバレを含みます。
以降の内容は、プレイ後の閲覧をお願いします。


初めて作った長編シナリオでした。
たぶんもうこんなに長いのは作れないと思います。
2~3時間がプレイの目安だと思っているのですが、実際のところはどうだったのでしょうかね?
作っていると、テストプレイで慣れちゃって、初めてやる方よりもサクサク終わっちゃうから、実際はもっと長いのかもしれない。
なーんて言っていたら、3時間越えになっちゃうんですけれども。
映画よりも長いではないですか。
となると休憩挟みながらとなるはずですが、本シナリオは一気にプレイすることを推奨しています。
見返すと、大変に不親切なシナリオでしたね。すみません……。
自パーティの誰かを助けるシナリオがやりてえ!
が作成動機です。

あのシナリオとか、このシナリオとか、大好きです。
そのシナリオのネタバレになるので具体的な名前は伏せます。どのシナリオでしょうね。

自分が動かしているパーティ(紹介に出していない一次創作寄せ集め宿)を基準にシナリオ作成をしています。
そうしないと脳内でキャラが動いてくれない故。
・リーダー
・参謀魔術師
・聖職者バフ担当
・怪盗調査役
・戦闘力全振り戦士
・会計係デバフ担当
というのが、うちのパーティ。
会計係は一般的ではないだろうからというので、
シナリオ作りではフリー枠にしています。

そのキャラならではのロールを考えてみるのが好きです。
リーダーの視点、調査役の視点、
魔術師の責任感、
戦士、回復係の思考、
フリーから見たパーティの全体像、
4日目の日記書くタイミングに詰め込みました。
あそこの台詞は、主人公のロールによってガラリと変わります。満足。

役割持ちは考えの柱を意識しやすいのですが、
フリーはそれが難しい。なんてったってフリーだから。
じゃあどうしようかなって考えた時に、
役割に縛られてないからこそ自由な視点を持っているんじゃないかと、
全体を平等に見る視点を持っているんじゃないかと思って、
客観的な視点を持たせることにしています。
私の作るシナリオではそういうキャラになります。
それって参謀のロールじゃないの?というのも一理ありますが、
参謀はたまに周りが見えなくなるほど没入するときあるでしょ、
というのが私の考えです。
脇役・ランダム決定が好き、リーダー≠主人公。
主人公決めは、こういう私の考えが顕著に出ています。
ただ、これは私の考えであって、
リーダー=主人公という考えの方だっているでしょう。
そういう方は、何も説明がないままキャラの名前並べられたらリーダー選ぶかな、
なんていう期待を込めてああいう仕組みになっております。

私は、カードワースのクーポンシステムに惚れています。
他にはない唯一無二のキャラが作れるこのシステム、最高です。

「クーポンマガジン CW号」は神。
しろねこ様、本当にありがとうございます。

ということで、シナリオ作る時はこれを最大限活かすことを考えています。
ストーリーは二の次三の次。
キャラの数だけ思考の分岐を増やしたい。
常に考えていることです。

ただまあ、ある程度絞りはしないと大変なことになる
というのも見えてはいましたので、
そのあたりの加減は前2作で慣れておきました。
自室~なんて、その要素しかありません。

特に、心の闇クーポンはやりがいがあります。
ED1とED2では闇ごとのロールプレイを盛り盛りに作っています。
ED3(妖魔戦まで行った場合)とED4では、宝石前での台詞に反映されています。
よかったら見てやってください。
長編にしては、選択肢やら演出やらがさっぱりしていたかと思います。
重大な選択肢のところで警告文とかがなかったりね。
わざとそうしています。

いつの間にやら、というのがこのシナリオなので。
あくまでも冒険者の一幕に過ぎないシナリオです。
ドラマがいつもドラマティックだとは限らない。
「システム的な文入れた方が良いのでは?」というご意見もいただいていましたが、
今回はそういうことなんです。
(ご意見くださった方、ありがとうございます!嬉しかったです!)

それだったら、宝箱開ける時とか吟遊詩人相手の所とかで
KCのこと書かない方がよかったなー、とも今更思っています。
PCの台詞まわしでうまいこと表現するべきだった。ここは反省ポイント。

……なんていろいろ書きましたが、
演出さっぱり感は、私がドラマティックな演出作れないというのも理由のひとつです笑
でもやっぱり、BGMの力はすごいですね。
素敵なBGMのおかげで、盛り上げるべきところは盛り上がってくれる。
私は昔、ツクール系ので長編ゲームを作りかけ、挫折した経験があります。
原因としては、マップ作りと素材管理で精神削られたことです。
キャラを動かすのは得意なのに、その土台となる世界観を作るのがとんでもなく苦手!

城の中って、どういう間取りになっているんだろう、
砂漠の街って、どんな風に家が建っているんだろう、
何故この大地では、これが特産物になったんだろう、
そういうのが本当に無理でした。
地理と歴史が苦手すぎて、説得力のある世界が作れない。
(義務教育はこういうところで活きると思っています)

素材を借りるのも、どうやったら迷惑にならないかというものを
無駄に考えを張り巡らせすぎて疲れてしまう。無理でした。

カードワースは、その2つを補助してくれるシステムがあるので
とても助かっています。
(なんでも許してくれる魔境リューンの存在、充実したデフォルト音声素材)

シナリオを作るにあたって、
作りたいという気持ちは絶対に必要。
それが先に進む原動力となる。
それと同じくらい、何が障害物になるか把握することも重要。
いくら原動力があっても、障害物にぶつかっては前に進めない。
ゲーム制作の挫折は、だいたいこういうところなんじゃないかしらと思います。持論。

特にゲーム制作は、やることがいっぱいある&表現方法も無数にあるので
自分にとって何が障害物になるかを把握して、それをうまいこと回避する表現方法を取る、
逆に自分の得意なことも把握して、それを最大限生かす道を選ぶ、
まずはここいらを見つけるところから始めるべきなのかと。

じゃあどうやって見つけたら良いんですか、
となると、実際に作ってみないとわかんないんですよね。
ゲーム制作に必要な適正を把握するために、ゲーム制作をしなければならないんですよね。
まずは小さい作品から作れ、というのはこういうことです。
何個か作ってみて、自分の適性を把握して、
長所を生かし、障害物を避けた大作を作る。

私の場合なんかは
・プログラミングは得意
・文系か理系かと聞かれたら、間違いなく理系
・論理ゲームが好き
・絵もまあまあ描ける
・文才はあまりない
・文を書く集中力も短い
・ロールプレイは得意
・何か物を借りることが苦手
・ミニゲームは、やるのも作るのも好き
・世界観作れない
・偉い人の考えることはわからん
このあたりだと把握しているので、ああいうラインナップです。
エモい読み物・国の戦略交じるシナリオは作れません。
文を書く集中力も短いので、店シナリオ作るのも向いていないと、最近思い知りました。
なんかこう、小物感があるNPCを作るのが好きです。
今回は、
1.最初の依頼の案内人
2.最初の依頼人である集落長
3,最初の宿の主
4.賢者の塔の依頼人
5.農場の依頼人
6.精霊宮の依頼人
7.雑貨屋の依頼人
8.吟遊詩人
9.引っ込み思案の少年
10.やんちゃな少年
11.引っ込み思案の少年の親
12.やんちゃな少年の親
13.キーとなる少女
14.ラスボス
15.ラスボスの兄ちゃん
ということで、15キャラですか。

1.は、リューンに帰ったらどんな人だったか忘れてしまうくらい没個性の人
というコンセプトです。
信仰厚いのは、冒険者の真偽分岐を作るためだけの要素でした。
手癖でデザインしたらダークエルフみたいな見た目になっちゃいましたが、まあ気にしない。
一人称が私で髪も長いですが、_♂です。
2.もしかり。ファンタジーの田舎の村長さん(痩せ型)って、こんな感じじゃん?
骨ばった顔立ちのおじさん、好きなんですけど普段描く機会なくて。楽しかったです。
EDで「ああ、そういえばいたわこんな人、忘れてた」と思われれば本望。

3.は、宿の主ということで、CWの宿の亭主こと親父さんの要素をリスペクトしました。
色以外は反対要素をとるようにしています。
色⇒全く同じにしよう
髪⇒毛根たくましい奇抜な髪型にしよう
目⇒ぱっちりくりくりにしよう
髭⇒妙な顎髭にしよう
輪郭⇒シャープにしよう
こんな感じです。目と輪郭ともみあげがル○ンっぽいな、というのが自己評価。


ここからは依頼人シリーズです。
4日目の依頼人は、その職業らしい人を意識しました。
4.研究対象を中心に喋る人。研究者とかエンジニアとか、そういうイメージ。
喋り方はロジカルで、なにか変な所が抜けていて、しばしば失礼なことも口走る、みたいな。
見た目な秀麗、金髪碧眼の王道エルフで。髪型は、前髪すっきり華やかクラウンブレイド。
とか描いていたら、花が似合いそうになったので花術師に。名前もミモザで。
本作品の中で一番キラッキラしている人物です。

5.人生楽しんでいる農民。ノウさん運営のミーン農場です。
私自身、あまり農業の知識がありません。
ヨーロッパで秋に収穫できるものって何があるかなとググった結果、
どちらも木の実になってしまいました。
昼からでも、オリーブはわからんが栗拾いならまあ問題ないでしょう、というざっくり案。
見た目は、この人が作る物はむっちゃ美味しいんだろうな感が出るように、
健康的なぽっちゃり、良い笑顔、麦わら帽子、福耳、清涼感は忘れずに。
鼻を丸くして髭を付けたら、なんだかマ○オっぽいな、というのが自己評価。


5日目の依頼人は、第一印象と本性でギャップを生ませたかった。
6.は、人畜無害に見えてむっちゃ腹が立つ人。
「人間の言葉喋っているのに会話が成り立たない」がこの依頼のコンセプトなので、
変わった口調の出身にすることは決めていました。
故郷の訛りが抜けきっていないお上りさん。丁寧口調の不実。
ビジネスライクの中にポロポロと本性が零れ出る。
人間達には嫌われるけど、精霊達にはむっちゃ懐かれる人。
名前のタクロウは、私のTRPGに対する思いがこめられています。卓ろう。
今回作ったキャラの中では一番お気に入りだったりします。
なんだかんだで、他人の目を気にせず、自分を持っているのはこいつが一番なんじゃないかと。

7.は、スーパーダサい肩書を持った人情溢れる誠実粗野な元盗賊が作りたかった。
見た目からしてチンピラ感溢れる感じで、炎のようにド派手に。
肩書の「ジョンブリアンの虎」は、とにかくダサい肩書がコンセプトで、特に意味はありません。
せっかくなら毎回文字色付けてやれ、と思ったのですが、
今作は色使いすぎて使える色が残っていない⇒じゃあグラデーションにしてしまえ笑
ダサさに拍車がかかって良かったのではないのでしょうか。
名前は、肩書と巻き舌のインパクトで掻き消えてしまいそうなくらい覚えにくいやつで。
見た目の印象では想像が付かなくて、やたらと長いヨゼフィーネに決定。
今作中一番誠実なキャラなのですが、最初は報酬を支払わないなんていうとんでもバグを生んでいました。ごめんなさい。


8.は、まあ旅人吟遊詩人なんですけれども。
せっかくのCW世界なんだから、フランクに人外出したい!
でもリューンの街にはそうそういないだろう。なら、今がチャンス!
という理由で獣人です。狐です。毛皮モコモコの手でリュートを鳴らしてくれるでしょう。ロマン。

9.~12.に関しては、まあこんな人いるよね!がすべて。
骨ばった顔立ちのおじさんが好きな分、ころっと可愛い子供を描くのが苦手。
子供になれー子供になれー、と念じながら描いていました。
反動で、親達はわりと適当です。手癖。

13.は、精霊宮から行方不明になったフォウ様です。
このくだりは、5日目の依頼で精霊宮を選んでいないと話されない、
選んでいなくてもEDでちょろっと話は出てきますが、唐突すぎて何の話?となる部分ですね。
私なりのフォウ様擬人化でした。
何の話?と思ってしまう部分については、不備ではなくて仕様です。
あそこの話がわかるのは、精霊宮の依頼を選んだ方の特権。
逆に、スクロール完売のくだりについては、雑貨屋の依頼を選んだ方の特権です。
※古代神聖語を解読したPCが文盲だったりすると、これはこれでわからなくなったりします。
フォウ様=混沌を招く闇の兄弟を封印した光精のことで、
封印が解かれたことを察知して、また闇の兄弟の元に向かったという設定。
ただ、フォウ様に戦闘力がないのはお察しなので、冒険者に頼ったというところ。
もらえる技能で精神が回復するのも、フォウ様だからです。

14.は、とにかくキモいデザインにしようと思っていました。
羽根があるのは決まっていたので、まあ立派な翼でも生やしておいて。
目はカエルとかタコとかああいう感じ。ついでだから三つ目にしておいて。
シェイプシフターだし、どんなのでも許されるだろう、いろんな生物ごちゃまぜにしろ。
腹の部分は割れていて、闇がにじみ出ていると良いな。
キモいはキモいにしても、全年齢対象だからクト○ルフレベルのトラウマにはならない程度に抑えよう。
私なりのクリーチャー完成でした。
15.は完全にかませです。

とまあ、かなり味付けが濃いめのNPC達でした。
これも、話の核心から目を逸らさせる意味があってのものになります。
依頼内容もそんな感じ。

こうやって目を逸らさせる内容盛り込んでおいて、
その中でも核心に迫る要素を混ぜておいて、
いつか後者が前者を上回るタイミングが来ればいい。そんな感じでした。
タイトルはとても悩みました。
いつの間にやら妖魔にすり替わっていた仲間を見破るシナリオなので、
タイトルもそういうタイトルを付けたい。
しかし、それはドストレートにネタバレになる。
何が楽しいんだ!!

んじゃあ日記書くところとか、
冒険者の日常過ごすだけのこととかをタイトルにする?
でもそれは本質をぼかすための要素でしかないんだよな、
タイトルとしてふさわしくない要素なんだよな。
となると、捻りに捻っておいて、
終わった後にやっとこ理解できるようなタイトルにしたい。

捻りに捻った道のり。
羽根を拾うっていうのはもう決めていたので、
(これはシナリオ内でも言っていたとおり、生死がぼんやりとする遺留物だから)
ラスボスのフォルムは羽根が落ちる翼があるものだ。
なんかいい感じの鳥とかいないかね、
と考えた時に思い出したのがカッコウの習性。
科学と生物は得意でした。
カッコウの托卵を、シェイプシフターのすり替わりと重ねてみよう。
じゃあ、冒険者達は托卵される側の鳥なんだ。
ということでむっちゃググりました。

まずはモズ。
タイトルにするには音が悪い。
モズに例えた言葉はあまり綺麗ではないものが多い。
(百舌勘定とか百舌の早贄とか)
没。

次にヨシキリ。
鳴き声があまり綺麗じゃない。
この時から歌うのは決めていたので、鳴き声大事。
一夫多妻制というのも、私が描きたい冒険者像からは離れてしまう。
没。

次にオナガ。
可愛いよね。まあまあ良いかもしれない。
goodポイントは弱いけど、badポイントもないし。

んでもってセキレイ。
文字に濁音がないのが大きい。
わりとそこいらに順応してたくましく生きているのも、
実に冒険者っぽくてgood。
鳴き声も綺麗。

ここまできてオナガとセキレイの2択に絞りました。

パッと見では読めない漢字の羅列にしたいと考え、
尾長と鶺鴒だったら、鶺鴒だなと。
尾長だと別のなにか(なにかはわからない)と勘違いされそうでしたし。

じゃあセキレイは決めたとして、
これが6人の冒険者達のことを指すんだけど、
それも初見じゃわからないようにしたい。
冒険者達のことを指す表現もぼかしまくろう。

6は漢数字、それも大字にしよう。ということで陸。
人は鳥になぞらえて。鳥は詩的に「翼」と数えてみよう。

「陸翼の鶺鴒共よ」になりました。
「シェイプシフター目線の冒険者」ですね。
ラスボスの「郭公の歌」を見てピンとくる方がいるだろうか。いや、いないだろう。
というくらい捻ったタイトルでした。


以上です!
ここまでお読みくださって、
シナリオをプレイしてくださって、
ありがとうございました!

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